引っ越してしまったらそう簡単には会えなくなってしまうから。

でも、誰もが柊くんを応援してたから、

「頑張れよ。」

って笑顔で言っていた。





3時間はあっという間だった。



「そろそろ行かなきゃ。」



柊くんが旅行鞄1つ分の荷物とギターを背負って立ち上がった。

こんなに寒いのにやっぱり柊くんは薄着だった。



「ここちゃんと片付けといてよ。」

柊くんがアパートの鍵を隼人くんに渡しながら言った。

「鍵は明日大家さんに返しといてくれたら大丈夫だから。」