「翔真と中村って、付き合ってんだよな?」
試合を翌日に控えた金曜日、外は生憎の雨だった。
放課後になっても降り止まぬ雨は着実にグラウンドの状態を悪化させてゆく。
体育館二階で筋トレ前の更衣をしていた時、階段を登ってきた友人にそう問い掛けられた俺は、ジャージから顔だけを出したまま固まってしまった。
「ぷっ!カオナシ!」
隣でゲラゲラ笑いこける大輔を綺麗に無視して俺は頭を出し、腕を通しながら友人に答えた。
「そーだけど」
「あー……だよなぁ。じゃあなんで……」
「どうかしたか?」
大輔が笑うのを止め、友人に問い掛けた。
友人はバツが悪そうに顔を歪め、大輔から俺に視線を移す。
なんでか、嫌な予感が胸を過った。
「──中村が、男と帰ってた」
試合を翌日に控えた金曜日、外は生憎の雨だった。
放課後になっても降り止まぬ雨は着実にグラウンドの状態を悪化させてゆく。
体育館二階で筋トレ前の更衣をしていた時、階段を登ってきた友人にそう問い掛けられた俺は、ジャージから顔だけを出したまま固まってしまった。
「ぷっ!カオナシ!」
隣でゲラゲラ笑いこける大輔を綺麗に無視して俺は頭を出し、腕を通しながら友人に答えた。
「そーだけど」
「あー……だよなぁ。じゃあなんで……」
「どうかしたか?」
大輔が笑うのを止め、友人に問い掛けた。
友人はバツが悪そうに顔を歪め、大輔から俺に視線を移す。
なんでか、嫌な予感が胸を過った。
「──中村が、男と帰ってた」