あたし"沙羅"は
高校3年生である。
兄貴の"悠"は
21歳でアイドル。



お父さんは事故で
亡くし、お母さんは
女手一つであたし達
兄妹を育ててきて
くれたのだ。


そんなお母さんを
あたしは尊敬している。




兄貴がこの仕事を
しようと決心したのも
きっとお母さんを
支えていこうという
思いがあったから
じゃないかな。







「━━…沙羅?考え事か?」





『え?違うよ。人のこと心配しないで運転に集中しなさいよ。』





「な!せっかく心配してやったのにさ〜冷たいな。」





…まぁ、たまにこんな
うざったい兄貴
だけど頼れる存在
でもあるな。




「おい!もう着くぞ。」




『はいはい。』





そんな兄貴も今では
すっかり我が家の
アイドルである。





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