そんなこんなで帰る時間になり外に出ると…


「寒っっ!!」


12月下旬の今、夜は冷たい風が吹き荒れるから寒さが増す。



あたしはマフラーに顔を沈めた。


そんな様子を見てたのか


「犬は寒さに強いはずなんだけど…」


後ろにいたシバが不思議そうにあたしを見る。


…だから、あたし犬じゃない!


と突っ込もうかと思ったけど

寒すぎてそんな元気も出なかった。





あたしの家はこの近所。

歩いて10分くらい。



「シバ、じゃあ、また明日」



かじかむ唇でそれだけ伝えると

あたしは帰路につく。