病室に駆け込むあたしの耳には

医者の冷酷な言葉が


“植物状態も覚悟してください”




「・・・・・・え」




「侑唯!?聞いてたの?」

母さんのあせった顔

医者のバツが悪そうな顔

「・・・どーゆうコト?」


脳内のすべての細胞のはたらきが止まった。


「いや・・もしもの話だよ」


「どーゆうコトだよ!?」

あたしは医者の胸ぐらを掴んでいた。


「侑唯!!」

パチン!!

母さんの声と同時に鈍い痛みが頬を走る


「・・・・っ・・・なんで・・・」


「すいません、この子じいちゃんが大好きで・・・すいません」


「なんで、謝ってるの?」


「いえ、いいですよ。
結構おられるんですよ、まあ子供ですし・・・」


「母さん、ちょっと・・・」


「ほんとすいません・・・どうもありがとうございました」


「いえ・・・決定したら教えて下さいね。」


“人としての機能をもたず生きるか
 このまま死なすか”


「母さん!!!!!!」