そして、雪がちらつく日。
あたしは、学校祭の振り替え休日で
家にいた。


電話が鳴った


「ハイ。」


「あ、病院ですけど、おじいちゃんの容態が急変し・・・」


この日に限って
母は、仕事の講習会で、遠くへ行っていた。
この日に限って
あたしは家にいて・・・

ねえ、こんなあたしに何をしろと?
13年しか生きていないあたしに、何ができる?


つながらない母の携帯へと何度も電話をかけた。


そして、
おじさんからの電話

「もしもし、ゆいか?・・・じいちゃん、」

「もう、聞いたよ・・・っ!!!どうすればいいの!?」


切れていた。
どうしようもない不安と涙の波があたしに迫り来る


「・・・ゆい、お父さんに電話したか?電話して、送ってもらえ」


「・・・うん。」


「おじさんも、すぐ向かう・・・ただこの雪だから4時間はかかると思うから・・・」


「わかった。ばいばい」


すぐに父へと連絡した。
父の携帯へはつながらず、仕方なく職場へ連絡。


そして、父は30分後に家に帰ってきた

時刻は11:51

妹の学校へは、母がしていたみたいで、家には電話がこなかったが、着歴をみて悟ったのだろう。

妹を迎えに行き、すぐに病院へと向かった。

父は冷静で、・・・冷静すぎて

「ねえ、スピードあげてよ」

「あせったってしょうがねえ、大丈夫だ。きっと」