『でも本当、仲いいよね。恭くんと蜜葉ちゃん』
晴美ちゃんが感心したように言う。
「まあ、子どもの頃からお隣さんだからね」
「やめてくださいよ晴美さん」
「は!?」
あたしが気よく話してたら恭のやつ…!
「そんな態度とっていいんだね?あれ言うよ、みんなに言っちゃうよ?」
「なんだよあれって」
「小学5年生の時…」
「ばっ!あれはもう時効だろ!」
「ふふっ。やっぱり仲いいよね」
あたし達のやりとりに、お姉ちゃんまでもが笑って聞いている。
「…本当、妬けるくらい」
「え…」
あたしと、恭にしか聞こえないくらい小さな声で
泰ちゃんはそう呟いた。
た、泰ちゃん…?