泰ちゃん、何で……



耳元で泰ちゃんの優しい声がする。



「話してくれてありがとう。蜜葉がそんなこと思ってたなんて、俺知らなかった。
本当は見せてほしかったんだ。強いところも弱いところも」


抱きしめられる強さが強くなる。


…どうして



「なんでぇ?な…なんで泰ちゃん、そんなに優しいの…?
あたし、泰ちゃんにいっぱいひどいこと言って。泰ちゃんのこと疑ったんだよ?」


「それでも…」



頭をポンポンと撫でてくれる。




「それでも蜜葉が好きなんだもん。
仕方ねーじゃん」