泰ちゃんを傷つけて
あたし達に何年も嘘をついていたこんな人達にも
言って傷つけてしまった罪悪感を感じるのはきっと
今までずっと一緒に暮らしてきた“家族”だからなんだろう。
「付き合ってたんだよ。みんなには内緒にしてたけど。
別に悪いことじゃないでしょ?従兄弟なんだし」
「…蜜葉」
お父さんがあたしの言葉を遮ろうとするのがわかった。
「なに?従兄弟は結婚出来るんでしょ?なにも問題ないでしょ?」
「蜜葉!」
「どうしてお父さんが怒るの!?そんなの間違ってる!
ずっと、あたしにとって泰ちゃんは……」
大切で、特別な
大好きな人で。
「…すまん、蜜葉。
けど、お前達は血の繋がった実の兄妹なんだよ」