「……」
「“家族としてじゃなく、女として好きだから。
だからもう、ここには居れない”って」
…バカだよ
全部ひとりで抱えて
バカだよ泰ちゃん。
「蜜葉は驚いたかもしれないけど…」
「……あたしもだよ」
「え?」
「あたしも泰ちゃんが好きだよ。
だってあたし達、付き合ってるんだもん」
空気が、一瞬にして凍りつくのを感じた。
お姉ちゃんは驚かなかった。
やっぱり気づいてたんだ、って冷静に思ったけれど
お父さんとお母さんの青ざめる顔を見た瞬間
心臓がドクンと大きく跳ねた。
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