「じゃあ、泰ちゃんが急にいなくなったのは…」
「写真を、見つけたらしい。これはどういうことだ、って聞かれたよ。
その時に、全て話した」
もしかして
あたしが写真をばらまかした時に?
確かに、あの時から泰ちゃんの様子がおかしくなった。
あの日から泰ちゃんは、ずっと1人で悩んでた。
苦しんでた。
なのにあたしは
どうして何も話してくれないんだろう とか
自分のことばっかり考えて
悔しい 悔しい
憎い
お父さんが お母さんが
自分が 憎い
「だったらどうして、あたしを産んだの」
脱力しきった頭で、あたしが言ったのはそんな言葉だった。