お姉ちゃんの手元にある箱を見た瞬間
お父さんはギョッと驚き
お母さんは顔が真っ青になった。
やっぱり
この中に入っているものは、
隠さなきゃいけないようなものなんだ。
「どうして、それ…」
張りつめていた空気に微かに聞こえたお母さんの声。
「ごめんね。お母さん達が隠してきたもの、あたしが見つけちゃった」
それに答えるように、淡々と皮肉そうにお姉ちゃんは言った。
こんな時に自分でも変だと思うけど
そんなお姉ちゃんの言い方がなんだか可笑しくて、張りつめていた気持ちがフッと緩む。
あたしはそっと、口を開いた。
「教えてほしいの。真実を、全て」