バカだ、あたし


お姉ちゃんだって不安でいっぱいだって

考えなくてもわかるはずなのに。






「ごめんなさい…」


そう言うと、お姉ちゃんは一つ大きな深呼吸をして


「あたしこそ、大きい声出してごめん」


そう言った。





「でも、もしそれが本当なら…泰ちゃんは…」


「蜜葉、ちゃんと聞きに行こう。あたし達には、それを聞く権利がある」


お姉ちゃんの真剣な顔に、心臓がドクンと跳ねる。


きちんと聞かなきゃいけない。


それはわかっている、けど


真実を知るのがコワい。



「いいよ。蜜葉が知りたいと思った時で。それまで待ってる」



あたしの気持ちがわかってか、お姉ちゃんは優しくそう言ってくれた。