お姉ちゃんが言っていることに全然言い返せない。


それは、全てが間違ってないからなんだろう。



だけど、やっぱり信じられなくて

認めることが出来ない。



だって、あたしと泰ちゃんは…



「…お姉ちゃんは、どうしてそんなに冷静でいられるの!?」


あたしの言葉に、穏やかだったお姉ちゃんの顔が、一瞬にして真っ赤になった。



「冷静なんかじゃないよ!!」



こんなに声を張り出したお姉ちゃんを、あたしは生まれて初めて見た。



「もう頭の中グチャグチャだよ!どうしたらいいのかわからない!あたしだって、不安で押しつぶされそうだよ!!」



部屋中に響く声。

目に溜まった涙が、今にも落ちそうだった。