しばらくして、コンコンとドアをノックする音が聞こえ
あたしの涙はピタリと止まった。
「蜜葉。話したいことがあるの」
ドアを開けると、お姉ちゃんが1人で立っていた。
正直、今は誰の顔も見たくはなかったけれど
お姉ちゃんの声があまりにも強ばっていたから。
部屋に入ってきたお姉ちゃんは見たことない箱を持っていた。
「なに…?それ」
「やっぱり蜜葉にも、ちゃんと伝えなきゃいけないと思って」
あたしの質問には答えずに、お姉ちゃんは淡々と話す。
だけど声は震えていた。
「あたし、蜜葉に嘘ついてたことがある」