「えっ?」
新情報に驚き顔を上げる。
晴美ちゃんがより一層小さい声で話し出した。
『電気がついてて、みんなの声が聞こえたから部屋に入ったんだよね。何してるの?って。
そしたら『なんでもないから早く寝なさい』って言われちゃって。仕方なく出ていったの』
その話が原因で泰ちゃんは…?
「実はそれ、あたしも聞いたんだ」
お姉ちゃんが口を開いた。
今度はお姉ちゃんの方に顔を向ける。
「なんか…こう、空気がピリッとしてて。何の話してるのかまでは聞こえなかったんだけど」
「喧嘩?」
「もっと深刻な感じというか…。うまく言えないんだけど」