シーンとした空気が流れる。


実際には、夏祭りの賑わいで静かな訳がないのだけれど


2人の間に沈黙が続いていた。







「焼きそば、おごれよ」


沈黙を破ったのは、いつもの口調の恭。



「は…、何で!」


「慰めてやっただろさっき!それに、俺は蜜葉に無理やり誘われてココに来てやったんだけどっ?」


「なっ!
ってことは何!?あんたは何か物欲しさで慰めたっての!?
サイテー」


「うっ……」





「おーい!そこの馬鹿2人。花火始まるぞ!」


「 「えっ」 」




急いで前を向くと、さっきまですぐ前にいた泰ちゃんと日和がずっと先の方でこっちを見ていた。


人に埋もれながらでも2人の呆れ顔が見える。





や、やっちゃった…