｢泰ちゃんが元気ない理由、恭になら話せるかなって思って｣
あからさまに、は？って顔をする恭。
｢なんで俺？お前が聞けばいいじゃん。泰輔の彼女はお前だろ？｣
今日は彼氏やら彼女やら、言われ慣れない単語ばかりで戸惑う。
それよりも、今のあたしには恭の言葉がズシッときたりする。
聞けたら苦労しない
きっとあたしはまだまだなんだろうなって
泰ちゃんが安心して相談出来る相手じゃないんだろうなって
自分に自信なんて、全然持てない。
何も言わないあたしに、恭が視線を移しながら口を開いた。
｢ってか、悩んでんの？泰輔｣
｢直接聞いた訳じゃないけど。でも…絶対なにかあったと思うの｣
気のせいじゃない？って言われちゃったら、それまでなんだけど。
