隼斗が人殺し…?
そんなわけない。
あんな明るくて、優しい隼斗が人を殺すなんて…

「俺さ、中2のとき親殺したんや。親父から虐待うけてて…わざと殺したんやない。たまたまカッターがあたって……」
「親殺し言われてこっちに1人で来て、金貯めるためにホストしてるんや。」

隼斗はアタシから離れた。
「嫌いなったよな…何しろ親殺しなんやから…はは…」


隼斗は苦笑いする。
悲しい目をして…

隼斗に苦笑いなんて似合わないよ…

「嫌いになんてならないよ。」
「愛奈」
「…隼斗は気付いてないかもしれないけど、アタシとっくに隼斗ばっかなんだよ?隼斗が好きなんだよ。」
「……親殺しでホストで番長な俺でも?」
「そんなの関係ない。アタシはありのままの隼斗自身が好きだから。」



ギュッ
隼斗はアタシを抱きしめる。
アタシも隼斗の背中に手をまわす。








「愛奈、ありがとうな。こんな俺を好きになってくれて。」
「ううん。1人で抱えこまないでね?アタシがいるんだから…」
「あぁ。俺、愛奈を絶対はなさへん。誰にも渡さん。愛奈を世界一の幸せもんにしたる。」
「あははっ世界一ってどんだけ幸せなの?」
「とにかく世界一やっ!」