ユウリの部屋を後にしてから、
居室でレンにもナオがどうなのか訊くが、


「ルゥ、そんなに気にしなくていい。 どうせすぐ帰ってくるさ」


彼も陽気に答えた。

そんなとき――

「なになに? 俺の話?」

扉のひらく音と共に、久しい声が聞こえる。

『ナオ・・・・』

そう呟いては、ルゥは彼の元へ行き

「いっ!! いって・・ッ!」

ナオの頬をつねる。

『今までどこいってたの』


ニコッと口は笑っているが、目はまったく笑っていない。

そしてさらに抓る手に力をこめる。

「いぃぃっ!! ルゥ、い、いひゃい!!」


容赦なく抓るルゥを、レンは抱き上げてナオから離す。


「そこらへんにしとけって」

『・・・わかったから、おろして』


ちょこん、とレイにおろされてからも、ルゥはナオを睨み続けた。