「帰るぞ」

ルゥを担ぐと、
くるっと後ろを向き、さっさと帰るレイ。

それに続くように、
後ろを向いて帰ろうとしたナオに、

「随分自信があるんだな」

挑発するかのように、シークが言った。

「当たり前。 お前ら屑と一緒にしないでよね」

少しムッとしたようにナオが言った。

それを聞いたシークは、クスッと笑う。
何が面白いんだ、 と思いながら後ろを振り返るナオ。


その瞬間、全身に悪寒が走った―――。

「ま、お前らから見ればそうなんだろうけどさ。 でも自惚れるなよ。その自信はいつか滅びを招く。 自分だけじゃない、守りたいものも・・・・な」


シークの表情はゾッとするほど冷たかった。

が、

それ以上に、シークのはなった言葉が、ナオの何かを貫いた。



「・・・お前なんかに言われなくても、そのくらい分かってる」

そう小さく呟くと、
シャワーを止め、濡れた髪のままベットへもぐった。