『失せろ』

イラッとした声を出すルゥ。
一歩近づいてきたシークに対し、
ギュッ、 とフードを更に深くかぶる。


「そんな事言える立場? 今は俺の方が有利って事わかってるだろ?」

ニッと少し勝ち誇った表情をするシークに、
ルゥは鼻で笑った。
そして、左手に剣を持つ。

『残念。ボクは左利きだから、右手がなくても戦える』

へぇ、 とシークは呟いき、
剣を抜いたかと思えば、一気に突っ走って来る。

ルゥはすぐに避けようと、足に力を込める。

―ズキッ!

『・・ッ!!』

さきほどより足の痛さは増していて、うまく動けない。


「もーらいっ」

シークの表情が、ニヤッとする。




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