「なんだコレ」

ボスに命令され、妖しく輝くというダイヤを奪いにフラノール公爵のお屋敷に忍び込むと
目に入ったのは辺り一面血の海だった。

「殺し屋でも来たか?」

驚くコトもなく、少年は進む。



メイドであろう人たちが無残にも殺されていた。
しかも全て首を切られて顔がそこらに転がっている。

「これは“首狩り”共か?」

だとしたら、これは奴等の姿を見れるチャンスかもしれない!


少年は少し期待を持ちながらそのまま公爵夫人が寝ているであろう寝室へ向った。

ドアに近づいたとき、中で人の気配を感じて耳を傾ける。

「ひっ・・!!!や、やめてくれッ・・・!!」

「ざ~んねん。オレたちそんなに優しくないんだよね」
楽しそうな声が、耳に入ってくる。

「おいナオ、さっさと殺れよ」

「わかってるー。でもさレイ、ルゥ今日まだ殺してないよ?」

「面倒くさい。さっさと殺って」

そう言うと共に「はいはい」、と楽しそうな返事とともに

―ザシュッ

と、えぐい音が響く。