誰もいない通学路を走る僕。


直希 直希 直希……!


早く会いたいよ、直希!




僕の頭の中は、直希への愛でいっぱいだった。









学校に着き、階段をかけ上がる。

足が軽く感じる。
世界が輝いて見える。



休み時間らしく、廊下に何人かの同級生がいた。



よりいっそう足が軽く感じる。





……! 直希だ!!

二組の入口ドア前で、女子と話している。



僕は妬かなかった。

女になんて負ける訳ない。


直希は僕を愛しているのだから。





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