「……へっくしッ」 ハッと目が覚めた。 僕は一人きりのベッドの上で回りを見渡す。 「直希。 ……いないの?」 そういえば、今日は学校だっけ。 直希はもう学校に行ったのだろうか……。 誰もいない茶の間に行き、額縁時計を見上げると、短針は10を指していた。 僕は軽い指定カバンを背負い、家を出た。