ドクンッ 一瞬、胸が跳び跳ねた。 いや……まだドクドク言ってる。 「ゆりな、なおきが来て少しかわった。 あかるくなったし、生き生きってかんじ? なおきが、来たから……」 ……そう言う工太の顔は 嬉しそうで 切なそうだった。 小学生で、こんなにも悲しそうな顔をしている人は見たことがなかった。 沈黙は、続いた。 でも、 工太の顔を見て まだ諦めたくない。 そう、思った。 .