自然と、目頭が熱くなってく。

ごめん、大平に光……優斗。
傷つけて、ごめん。



不意に、視界が暗くなる。
身体に伝わる、温もり。


あー……俺、抱きつかれてんだ。



優斗……優斗……。



頭で同じ名前を繰り返す。
繰り返すたびに、心臓が落ち着いてく。

優斗は、どう思って―――――。


「冬なのに暑いねー、お二人さん」



「「ッ!!!」」



ニヤニヤしながら、教室の扉から顔を覗かせる花奈。


花奈だけでなく、クラスメートもニヤニヤ。

教室前だから、他のクラスの奴等もいる訳で……。



「優斗ってそーゆー系!?笑」

「え……二人って……」

「あ、俺等のことは気にせず続けて♪」




俺等は、完璧に顔をひきつらせた。

ついでに、目眩も覚えたのであった……。










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