「女々しいよ、直希」


「……ンなッ……!!」



俺は、光の思いがけない言葉にたじろいだ。

自分でも自覚していたのだ。
゙女々しい゙と。


光は続ける。



「直希は行動に移してないでしょ?

男がうだうだうだうだ……。
はっきり優斗に言いなさいよ。


何もしないで、優斗のせいにして終わるの?
格好悪い」


……光の言っていることは最もだ。
だからこそ、心に響く。

大平は光に続く。


「直希は求めてばっかりで、ホントは優斗から話して来てくれるって思ってんだろ。
゙俺はもう大人の前で謝っだ
゙俺は悪くない、悪いのは優斗゙……。

そんな考えだろ。

優斗は傷ついてんだ。
お前等に嫌なことされて。

まず勇気出すのは優斗じゃなくて、直希だ」





その通りだった。

気付けば優斗がいて。
気付けば声かけてくれて。
気付けば一緒にいてくれて。



こいつ等に言われなきゃ、一生気付かなかった。





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