アオゾラ
この青天中学校は、結構広い。

他の中学校は知らないが、一年は全部で九組まである。



しかも優斗は気分で、他の組にいる事が多い。

まあいい、俺の愛のパワーで……
「直希……ッ!」


後ろから焦ってるような、緊張しているような声が聞こえた。
聞き馴れてる声……むしろ聞き飽きた声。

ろを振り返ると予想通り。

ワタナベ ユリナ
渡辺 百合那の声だった。

こっちに引っ越して来たときに、よく遊んでた現、クラスメート。


「なに」


俺は素っ気なく答えた。

渡辺は目をオドオドさせながら、言葉を選んでいる。


早く優斗探したいのに……っ!
イライラするー。




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