「あ、優ちゃん照れた? 照れた??笑」

「……別に」


僕を人差し指で指す少女は、楽し気に笑う。

その様子を見て、こう言わずにはいられなかった。




「好きだよ」




ほら、やっぱり。
顔が真っ赤になってる(笑



「照れた? 照れた??笑」

「別にっ!!」



少女はそう言って、逃げる僕を追いかける。





直希を忘れきった……とは言えない。

また好きになり、強烈な妄想を繰り広げるかもしれない。




でも


僕を好きになってくれた人がいる。


その人がまた、僕を優しく抱きしめてくれるだろう。





そう。



僕の彼女の、花奈が。










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