「あたしも思ったよ。
やり直したいって、何度も。


でもね、そしたら楽しい思い出も、
頑張って成功させた事も、
忘れたくない事も忘れて、全部リセットされちゃうんだよ」



僕の胸元にいる少女は、実際にあった事を思い出している様な話し方だった。

そして、続けた。



「失敗は成功の元、だよ。
失敗したなら、次へ繋げればいい。
次の参考にすればいい。

それでも成功出来ないなら、誰かに頼ればいいんだよ。
挫折しそうなら泣いても……いいんだよ。












あたしが、手が貸すから」



「…………っ」





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