「咲!!」


私は彼女に駆け寄り、飛びかかるように抱きついた。

彼女も私の背中に優しく手を回した。

予想外の彼女の行動に、私は驚いて顔を上げた。


「ごめんね、桃。あたし……」


何かを言いかけた彼女は、突然びくっと体を強張らせた。

彼女の視線の先を追うと、そこにはハルがいた。

ハルも咲も、気まずそうな雰囲気で視線を逸らした。



どういうこと…?