ネオン街の雰囲気とは外れた、人通りの少ない街道。

そこにひっそりと建つ建物の影で、私とハルは息を整える。


「バカ!お前何してんだよ!」


そんな怒り調子な声とは裏腹に、彼は私を強引に抱き寄せた。

私は彼の温もりに安心して、泣き出してしまった。

彼は私の頭をゆっくりと撫でながら、優しい声で言った。


「怖かっただろ?よかった、無事で。」


その言葉に、私は余計に涙を止めることが出来なくなる。