「やめろ!桃に触るな!」


聞き覚えのある声に、そっと目を開けた。

その人は、私のシャツのボタンに手をかけていた男の頬を一発殴った。


「逃げるぞ!」


彼は私の手を引っぱり、全力で走った。

私は何も言えないまま、足を動かし続けた。



どうして?


どうしてここに………





ハルがいるの?