バスに揺られること10分。

今朝、彼が並んでいた停留所に降りた。


手を繋ぎながら、公園内を歩く。

中央広場の噴水の周りは、親子連れやカップルたちで賑わっていた。

公園を抜けると、そこにレンの家はある。


「よっしゃー!誰もいない!桃、入って!」


外から部屋の様子を見たレンが、嬉しそうに声を上げた。

家の鍵を開け、先に私を中に入れる。

そして、彼は再び中から鍵をかけた。