「え?」


私は、はとが豆鉄砲を食らったような顔で彼を見た。

覚えているもいないも、レンと私は初対面である。


それよりも、これまでにないくらい真面目な顔をする彼が、不思議で仕方がなかった。


「やっぱり覚えてないよなぁ~!軽くショックなんですけど!あはは!」


そう言って、いつもの笑顔で笑う彼。

その笑顔にどこかホッとしながらも、私は彼に聞いた。


「私、レンと会ってたの?」


そこらじゅうの記憶をかき集めてみても、レンに思い当たる人物はない。

私は、次のレンの言葉に驚いた。