中から出てきたのは、咲のお父さんだった。 「………パパ!」 長椅子に座っていた私たちは、一斉に彼に駆け寄った。 「ハルは、ハルは無事ですか!?」 「何言ってんの、桃!無事に決まってるじゃん!ね、パパ!?」 その問いかけに、咲のお父さんの顔が険しくなった。 嫌な予感がする。 そして、咲のお父さんが放った言葉。