みんなの言葉とおり、喜んでくれる家も多いだろう。

オプニカが小さな生き物たちの送りとするのなら、

イワクラは、物たちの送りだ。

つまり、物品回収みたいなもの。

でも、オプニカほど緊張することはない。

物たちはいくら怨が強くても、かってに跳ねたりとんだりすることはないから。

俺たちは必要な言葉にイナウとお神酒をつけてやればいいだけだ。

比較的安易いできるので、いつでもできる、誰かがそのうちやると思って、行う時も決まっていることはない。

必要なものが必要なときにやる。

そのとき、周りに声をかける。

これだけだ。


「終わった?」

チャイムぎりぎりに教室にもどると、舞が心配そうに声をかけてきた。

今日は朝から、俺たちはいつもとなんら変わらない。

普段よりもいっしょにいないくらいだ。

だから、もしかして佐藤は感ずいたのかもしれないけれど。

「さっき、来客きてたみたいだったよ」

 プリント明日配るから、と答えるなり、舞がそういったのでちょっと驚いた。

「俺に?学校まで?」

「たぶん。安田が探してたもの。生徒会室こなかった?」