しばらくして涙の跡が消えた頃、廊下にでてまた空を眺めていた。


右側5メートル先には同じように空を眺めている少女がいた。

目鼻立ちのハッキリした茶いろ髪の女の子だ。

彼女は僕の眺めていた空よりも、もっと遠くの空を眺めているような気がした。


その日はなぜか眠れなかった。


窓からの風にたなびく彼女の茶いろ髪が妙に脳裏に焼き付いた。

僕は彼女に恋をした・・・。