そのころの僕はというと、必死にもがいていた。

薬の副作用の激しい吐き気や抜け毛。

自慢のはやりの髪型はすぐに崩れていった。



そのとき目ににじんでいたのは、紛れもなく涙だった。

死のカウントダウンが始まって以来、初めて流した涙だッタ。


涙は口元を通り少し塩辛かった。

僕はただただ父母がこの場にこないことを願った。

見られたら 父も母も泣くから。

不思議だったろう。死後の世界を考えてるときの僕の顔は。多分、今までで一番冴えていただろう。

しかし結論は見つからなかったが...。