人は皆、僕のために悲しんだ。だから僕も悲しかった。

その日の空はなぜかいつもより青かった。

ふとよぎるこんな疑問。



「なんで僕が選ばれた?この世には数え切れないほどの人間がいる。なんの犯罪も犯してない僕がなぜ選ばれた?まだやり残したことは、山ほどあるのに...」

頭をひねれば、ひねるほど出てくる醜い自分。


嫌気がさして自分に背を向き笑った。

そこにいるのは気持ち悪いだけの自分。

口角のあがった、笑えてない自分。


そんな僕を見て父は言った。


「お前の今一番したいことはなんだ?」