あまり父と母の部屋にいると…泣いているのがばれそうな気がして、あたしは急いで、 咲也を抱きかかえながら、自分の部屋に戻り、ベットに寝かせた。

咲也の寝顔をみていると、さらに涙が溢れだした。

…ごめんね…咲也…弟か妹産んであげられなくて…

そして…お腹のなかの小さな命に、あたしは小さな声で話しかけた。

本当にごめんね…産んであげられなくて…

あたしに経済的な力があったら…あなたを産んで育てられるのに…