奢りねー。

まあ焼肉位ならいいか…とか思いながらも…いつの間にか足は約束の場所に向かっていた。

「よ!とりあえず車乗れや。」
あたしは促されながら甲斐の車に乗り込んだ。
「適当に飯でも食いにいくか!君の奢りで」

「なんであたしの奢りなのよ!」

「うそだよ。ラーメン位なら奢るからさ!」
あたしってずるい女だな…。
「で…何があったんだ?」

「…あたし…お腹の中に…赤ちゃんいるの…」
しぼりだすように言った。
「まさか…信也の子か?」

「どうして?」
「君の態度見てれば分かるっつうの!で…信也は…?」
そう聞かれあたしは今までのことを全部はきだした。