「…ん」



 そう言ってまた黒板に戻って行った。



 少しの間、薫くんの背中を見つめてふ
 と日誌に視線を落とす。



 そこに書かれていた文字に、ハッと息
 を呑んだ。



 《今日の感想》
 七瀬 薫:姫ちゃんが頑張ってた♪
 白雪 姫:充実した一日だった。



 薫くんは何やら不細工な猫を音符と一
 緒に書いていた。



 あたしなんて日誌書いただけなのに、
 大したことしてないのに、何だか認め
 られたような気がして頬を染めた。



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