「いいよ。」

「へ?」


いいんですか?


「え、ほんとに?」

「うん。」



小夜子に「待ってて」とは言ったものの、正直 ダメ元で。

まさかこんなにもあっさりとOKをもらえるなんて思っていなかったあたしは、目の前の従兄弟に対して間抜けな顔をさらすことになった。





「だって大事な友達なんだろ?」

「うん…。」

「夜は忙しくなると思うから、もし大丈夫なら戻ってきてほしいけど。」

「や、それは、うん。
絶対戻ってくるよ!!」

「なら、いい。
何も問題ないよ。」


にっこりと笑った彼は、やっぱり充兄に似ていた―…。