「で、なんなんだ?」

 勇大が脱線した話を元に戻してくれた。


「小判が先生の袴に隠してありました。今日はいつもと違う道着をきてらしたので、先生の身に着けるものの中に何か怪しいものがありそうやと思って調べてみたんです。」


「なになに!?小判?それお宝!?」

 総祐は小判に興味を示したが、助之丞によって軽くスルーされた。


「お前…まさかその小判、墨で小さく“義”って書いてなかったか!?」

「はい、あと、日付もありました。」

「8月………7日か?」


 助之丞に続け、勇大もくいついてきた。


「え…なんで日付までわかるんですか?」


 歳哉と総祐の頭の上には疑問符がたくさん浮く状態となり、軽く首をかしげた。