勇大は助之丞に早口で耳打ちした。


「しょうがない…よくわからんが俺たちが早く斬れば被害者は減るかもしれない。いいか、絶対に同情などしてはだめだ。それでやられては俺たちの役割を果たせなくなるかもしれない」


 その言葉に助之丞は同意し、先生に進言した。



「俺にやらせて下さい。」


 助之丞の発言に、まわりがざわついた。


「やめておけ恵本くん!」


 誰かが一言忠告した、ただそれだけの言葉でさえ、許されなかった。


―――ドサァ


 鬼谷先生に倒される被害者がまた増えた。