鬼谷先生が去ったのを見計らい、歳哉は勇大たちと話し合うことにした。


「なぁみんな!なんかよくわかんねぇことに巻き込まれたからさ、先に道場の方に帰っといてよ!」


 とりあえず、この件と無関係の少年達に飛び火が散らないようにその場から離れさせた。



「ちょっとあっち行くか。」


 歳哉の意図を分かった勇大が、その場に残ってうずくまっている男達からも離れるために指示する。


「おじさんたちを放っておいていいのかよ?」

「問題ない。」

 総祐の素朴な疑問は助之丞によってあっさりと返される。

 それ以上聞いてはならないと思ったため、総祐も歳哉も黙って勇大たちに従い、その場を離れた。