そして鬼谷先生は呟いた。


「お前らははじめから計算内だった。夜、今あそこに立ってるやつらと一緒に来い。」


―――計算内?


 なぜだろう。年齢制限までつけといて“計算内”っていうのは。

 歳哉と総祐以外の15才未満の少年を巻き込まないように敷かれた制限だったのだろうか。


 そして、“今あそこに立ってるやつら”というのはこの選抜試験みたいなものを抜けた人達と言うことなのか。

 試験に落ちたら仕打ちを受けるというシステムとも言える。

 なぜ落ちたら仕打ちを受けなければならないのか。疑問は増えるばかりだ。



 鬼谷先生は最後に目配せをすると、くるりと背を向けて去って行った。