「歳哉も総祐もすげーよ!」

「そうだぞ!だって竹がみーんな倒れちゃったんだから!」


 少年たちから絶賛される二人だったが、どうも勇大や助之丞の態度がひっかかっていた。


 いつもとちがう…なんだか冷酷な感じに思えたのだ。真剣に稽古をしているときの真面目さや冷静さとは違う、恐ろしいオーラ…。



 群がる少年、そして腰を抜かす大人達。なんだか不思議な光景だが、歳哉たちはとりあえず普段通りの態度を示したままにすることにしたのだった。



 そんな中、鬼谷先生が近付いてきた。

 自然と群がっていた少年たちが離れていく。

 歳哉と総祐は先生の方に向き直った。